カリキュラム
学ぶこと・時間割・取得できる資格
船に関する「知識」や「技術の習得」というと一般的に難しいと思われがちですが、本校に入学する学生の大半が普通高校の出身であり、船の勉強を一からはじめる者ばかりです。本校では個性豊かで情熱に満ちた教員が、学生のやる気、意欲をしっかりと受け止め、わかりやすい授業、聞いて面白い役に立つ授業を心がけています。授業は教室での座学だけでなく、実習棟を利用した航海実技や機関実技、校内練習船を利用した海上実習なども充実しており、船員としての実務能力を養うことができます。
時間割の例
本校では、卒業後に航海及び機関両方の四級海技士の資格を取得するために必要な教育を行っています。本校では、それらのカリキュラムを網羅するために、次のような時間割(例)で授業を行っています。
学ぶこと(カリキュラム)
座学の様子
航海科座学
機関科座学
海事英語
実習・実技の様子
海上実習(航海)
海上実習(機関)
端艇実習
海図取り扱い実習
航海シミュレータ実習
機関シミュレータ実習
ロープワーク実習(アイスプライス)
ロープワーク実習(結索)
燃料噴射弁整備実習
総合訓練(飛び込み訓練)
総合訓練(膨脹式救命いかだ反転訓練)
総合訓練(消火実習)
専修科 教科課程および教授時数の基準
必修 科目 |
授業内容 | 単位数 |
---|---|---|
航海 | 航法及び航海計器に関する知識技術を習得させ、船舶を安全に運航する能力を養う。 | 8 |
運用 | 船体構造及び操船等、運用に関する知識技術を習得させ、船舶を安全に運用し管理する能力を養う。 | 5 |
海事 法規 |
海事に関する法規について理解させ、これを船舶の運航に活用する能力を養う。 | 3 |
海洋 気象 |
海上気象及び海象に関する知識と気象観測に関する技術を習得させ、船舶の安全運航に必要な 基礎的能力を養う。 |
1 |
電気 電子 工学 |
電気及び電子に関する基礎的な知識と技術を習得させ、船舶の電気及び電子機器の取扱いに 必要な能力を養う。 |
4 |
機械 工作 |
各種の工作法及び機械材料等について理解させ、船内における合理的な工作法を企画し、 実践する力を養う。 |
2 |
計測 制御 |
電子計測制御に関する基礎的な知識と技術を習得させ、実際に活用する能力を育てる。 | 2 |
情報 技術 |
情報機器の概要を理解させ、基本的な操作が行えるようにする。 船舶に装備されている各種装置の理解と操作性を高める。 |
1 |
船用 機関 |
船用機関の構成及び作動について理解させ、これらを安全かつ効率的に運転し、適切に管理する 能力を養う。 |
7 |
内航 海運 実務 |
内航及び外航に関する基礎的知識を習得させ、船員として必要な教養を養う。 | 1 |
海事 英語 |
免許講習のうち、航海英語講習及び機関英語講習に関しての必要履修科目及び船舶で必要とされる 基本的英会話を教授するものとする。 |
1 |
航機 実技 |
〔航海〕 係船、荷役、航海当直、船体整備等の船内作業及び信号に関する知識技術を、実技を通して習得させ、 航海関係実務を安全かつ効率的に実施する能力を育てる。 〔機関〕 材料力学、熱力学の基礎的な知識を座学及び実技を通じて習得させるとともに、その知識を生かした 機関の運転及び保守整備を、安全かつ効率的に行う能力を育てる。 |
4 |
海上 実習 |
校内練習船、端艇及び小型舟艇の実習を通じて、船舶の運航、機関の運転及び船用機器の取扱い、 整備に関する総合的知識技術を習得させるとともに、慣海性を養い、船舶を安全かつ効率的に運航する 能力を育てる。 |
7 |
総合 訓練 |
専修科における総合訓練は免許講習のうち救命講習及び消火講習に関しての必要履修科目を教授する こととし、救命講習については海難発生時における措置、救命設備その他の救命に関する知識及び能力を 身に付けさせ、また、消火講習については、火災の化学的性質、消火設備その他の消火に関する知識及び 能力を修得させる。 |
1 |
選択 科目 |
授業内容 | 単位数 |
---|---|---|
海運 実務 英語 |
高等学校までの英語力を基礎に、将来船舶職員として必要とされる英文読解力及び英会話の 実戦的能力を教授する。 |
1 |
航海 特論 |
三級海技士(航海)の過去の出題問題を教材として、天測による船位の決定や船体の復原力など、 航海に関するより高度な知識を学び、上級海技試験に対応できる能力を養う。 |
0.5 |
機関 特論 |
三級海技士(機関)の過去の出題問題を教材として、蒸気タービン、機関算法など機関に関する より高度な知識を学び、上級海技試験に対応できる能力を養う。 |
0.5 |
単位 認定 科目 |
※下記別表を参照 | |
特別 教育 活動 |
〔調理実習〕 調理教育においては、初めて内航船に勤務した場合において、既成のレシピをもとにある程度の 料理を作ることができ、取り扱う食材の栄養や衛生に関する基本的知識を習得することを目標とする。 在学期間を通じて基礎調理実習20時間及び応用調理実習20時間の合計40時間の実習を行う。 |
|
練習船 航海 実習 |
在学中に練習船における実習を通じて、船員として必要な海上生活の適応性を体得させると ともに、四級海技士として船舶運航に必要な知識技術を習得させ、船舶を安全かつ効率的に 運航する能力及び社会人として行動しようとする態度を育てる。 |
9ヶ月 |
- | - | 合計 48.5単位以上 +9ヶ月 |
単位認定科目
単位認定科目については、教育上有益と認められる下記の科目について、その成果を評価し、単位を認定します。
評価の基準は別に定めます。
単位認定科目 | 内容 | 認定単位数 |
---|---|---|
卒業研究 | 船舶運航や海運に関する個別の研究テーマを決めて、論文にまとめる。 | 1 |
乗船体験実習 | 夏季休暇中に内航貨物船などによる、連続した4日以上の体験乗船を行い、実際の船舶 運航を見学・体験することによって、船内勤務に対する理解を深め、船員として必要な 海上生活の基礎を学ぶ。 |
1 |
三級海技士 国家試験 |
三級海技士(航海)または三級海技士(機関)以上の筆記試験を受験し、合格した者 (ただし科目合格は除く)に単位が与えられる。 |
3 |
- | - | 合計 5単位 |
お問い合わせ
国立清水海上技術短期大学校 教務課
電話:054-334-0922(平日9:00~17:00) FAX:054-334-3400