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先輩からのメッセージ 練習船航海士

教育者と技術者の両方を合わせ持つスペシャリストとして、人と関わり、人の成長の一翼を担う

三等機関士 末廣尋美

実習風景01

JMETSに入社した理由

 就職活動の際、海上職と陸上職の選択に悩みましたが、大学生の頃に帆船日本丸を見学し、その姿にあこがれを抱き、当機構の海上職を希望するようになりました。
 大学時代の恩師も、共同研究を通じて練習船との接点があり、恩師から話していただいた当機構の仕事は、非常に魅力的で、興味を引くものであり、恩師からも、練習船の仕事は自分に合っていると薦められたこともあり、当機構に入社する事になりました。

仕事とやりがい

実習風景02

実習風景03

 練習船における三等機関士としての仕事は、一般の商船での仕事と大きく異なる特徴があります。それは、船舶機関士として行う機関の運転や保守管理などの仕事(「船務」と呼んでいます。)に加えて、教官として実習生に教える仕事(「教務」と呼んでいます。)にも従事する点です。
 練習船の船務は、商船と同様に機関の運転や定期的な整備、突如発生するトラブル等への対処がありますが、練習船は30年~50年間の長期に亘り使用することから長期間安定した使用に耐えうるための細かい保守管理が必要になります。使用年数の長い機器であっても、愛情をもって丁寧に整備することにより性能を維持することができます。自分の手で整備をした後に正常に動いた時は、先輩達からすれば当たり前なことであっても、自分にとってはとても嬉しく、船務のやりがいを感じます。
 教務においては、船舶機関士の日々の業務に必要な知識と技能を実習生に教えています。船内、特に機関室内には多種多様な機器類が設置されていますので、それらの説明はもちろんのこと、様々な教材の活用、過去の整備記録や入渠(定期的な造船所での整備)時の写真資料の提示等、実習生が理解できるよう工夫しながら講義や実習を行っています。毎日が試行錯誤の連続です。人に教える為には、自分自身が十分な知識を備える必要があり、教える方法も多種多様で難しいのですが、実習生に理解してもらえた時には大きな達成感を得られ、教務のやりがいを感じます。
 最近の大きな経験として、平成24年度の日本丸補助ボイラの更新工事があります。日本丸の各機器は30年に亘り使用しているため、耐用限度に近づき種々の不具合が見られるようになっていました。補助ボイラもそのような機器の一つで、更新工事が決定した時は、旧補助ボイラ最後の担当機関士として、愛着のある機器と別れる寂しさがあり、最後の点火は今でも鮮明に目に焼き付いています。反面、新しい補助ボイラを迎え入れる期待感もあり、大変な難工事でしたが、先輩機関士の指導のもと、船と造船所が一丸となって無事据え付けが終わったときは感無量でした。
 教務においても、大成丸竣工時、三等機関士として乗船した際は、練習船テキストの執筆に携わるなどやりがいのある仕事も経験しました。

学生へのメッセージ

三等機関士 末廣尋美

 当機構はOJTが充実しており、様々な経験や指導を経ることで、技術や知識を習得することができます。自分自身も満点とは言えませんが、現在までの勤務で得た経験を活かしながら日々努力しています。
 当機構の仕事は、教育者と技術者の両方を合わせ持つスペシャリストとして、とてもユニークでやりがいがあるとともに、人と関わり、人の成長の一翼を担う責任ある仕事であり、自身の頑張りにより、実習生の成長、自分自身の成長を実感できる可能性を持ち合わせた職場だと思います。

お問い合わせ

総務部 人事課
電話:045-211-7302(平日9:00~17:00) FAX:045-212-0006

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