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機関士

東京汽船株式会社
機関員
古郡 和樹
国立清水海上技術短期大学校卒

「船員になろうと決めた理由は何ですか。」

私が船員を目指したきっかけは、小学生の時に観た映画「タイタニック」です。群馬県出身ということもあり、海や船が身近ではありませんでしたが、親にお願いをして東京港や横浜港に連れて行ってもらい、その際に目にした客船の造形美や貨物船の大きさや迫力に魅了され、その時の感動が忘れられず国立清水海上技術短期大学校に入学しました。

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「船員になって良かったと思うのはどんな時ですか。」

大型船や巨大船の進路警戒(エスコート)や離着岸作業に従事することで、「”顔の見えない誰か”の生活に微力ながら寄与出来ているんじゃないか」と感じられるところです。また、学生時代の同期達が日本国内のみならず、世界中の海で活躍していることを見聞きした時や、仕事中に目の当たりにする海の様々な表情や、東京湾に入ってくる世界中の珍しい船を見られた時です。

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「あなたの乗っている船はどんな船ですか。」

いま私が乗っている船は、主に東京湾内で進路警戒(エスコート)に従事する総トン数198トン、出力3600馬力のタグボートです。本船は、世界有数の輻輳海域である東京湾において、一般商船へのアテンド業務、荒天時、船舶の岸壁への押しつけ作業、タンカー等危険物船の警戒、デッドシップの状態にある船の曳航作業や、海難救助も行い、大型船が安全に通航できるように24時間365日、常時稼働しています。

「未来の船員にメッセージをお願いします。」

自分を突き動かしたその「初心」を大切にしてください。また、近い将来、訪れるであろう自動運航やエンジンの脱炭素等、様々な技術にも対応出来るよう、幅広い分野に興味を持つことも大切だと思います。日本が島国である以上、船員は必要不可欠だと思います。
辛いこともあるかもしれませんが、お互い頑張りましょう。

徳山汽船株式会社
一等機関士
田脇 敦士
国立口之津海上技術学校卒

「船員になろうと決めた理由は何ですか。」

一つ目は、父が海員学校出身で、元船乗りだったという事です。父が船員時代に色々な港に行った話や、また、その港での出来事や経験したこと等を聞き、自分も経験してみたい、とても面白そうだと感じて船員になろうと決めました。
二つ目は、私自身が小さい頃からエンジン(機械等)に興味があり、“これはどのように動いてるのだろう”、“分解してみようかな”や“直してみようかな”という感じであり、物をいじるのが好きでしたので、機関士という仕事に魅力を感じたからです。

「船員になって良かったと思うのはどんな時ですか。」

私が良かったと思う1点目は、船員は休暇がまとまってもらえるため、趣味や好きなことに没頭することができたり、混雑期を気にせず遠方や海外旅行にも行くことができるため、休暇中は自分の時間をとても有意義に過ごせる事ができる点で船員になって本当に良かったと思います。
2点目は、現在乗船している船は日本各地の様々な港に行けるため、その港や地域に対する知識が増える事も良かった点の1つです。
最後に船員は陸上企業に比べて高給のため、将来の心配が無いという点です。

「あなたの乗っている船はどんな船ですか。」

私が乗船している船は、総トン数748tの最近新造したばかりの貨物船で、主機は1471kw(2000馬力)、燃料はA重油を使用しています。主に石炭やオイルコークス、石灰石などを積み、現在は袖ヶ浦港を基地にして、鹿島港へオイルコークスをピストン輸送で従事しています。また、南は屋久島 北へは北海道と色々な港に入港することもあり、日本各地を回っています。船内の雰囲気も良く、和気藹々としており、分からない事があっても丁寧に教えてくれるため、乗船していてもとても過ごしやすいです。

「未来の船員にメッセージをお願いします。」

現在、船員が足りない、若い世代が少ない会社が多いとよく耳にします。初めは仕事を覚えたり、船内生活に慣れるまでは、とても大変できつい仕事です。辞めたいと思う事も沢山あると思いますが、すぐに辞めるのではなく試行錯誤をしながら自分なりのやり方を見つけて続けてみてください。仕事や船内生活に慣れてしまえば、やり甲斐のあるとても良い職業だと思います。これから船員になる皆さんと、船員業界や内航海運業界を盛り上げて行けたらと願っています。

商船三井フェリー
株式会社
二等機関士
小田木 英明
国立館山海上技術学校卒

「船員になろうと決めた理由は何ですか。」

私は、埼玉県出身です。埼玉には海が無く、夏に家族で海水浴に行くくらいで、海は特別な存在でした。
小学生の頃、県主催のイベントで客船「ふじ丸」に乗る機会がありました。
乗船中、海象状況が悪く船が大きく揺れたのを覚えています。目的地は広島だったので、瀬戸内海では揺れが収まり、甲板から見たきれいな景色に感動しました。
中学でも同様のイベントに参加し、進路を決める時に海上技術学校の存在を知って、船員になることに決めました。

「船員になって良かったと思うのはどんな時ですか。」

当社では、20日間乗船10日間休みのローテーションで交代勤務しています。
ひと月に1度は帰宅して、家で過ごす事ができ、連休なので遠出も可能です。
20日間連続勤務で不自由な事もありますが、周りを見れば10日間連休などという様な仕事はあまりありません。船員で良かったと思うのは、そんな休日を過ごしている時でしょうか。私はこのワークスタイルに魅力を感じています。
最近では育児休暇を取らせて頂き、なかなか経験出来ない新生児育児のサポートをする事が出来ました。

「あなたの乗っている船はどんな船ですか。」

私の乗っている船は、関東から北海道を結ぶフェリーで、今年7月で20周年を迎えました。旅客と貨物の両方を乗せ、マイカーで船旅を楽しむお客さまや、トラックドライバーの方々など、色々なお客さまに御乗船頂き、車両甲板と呼ばれるスペースにトラックやシャーシ、大きな重機や自衛隊車両を乗せて海上輸送をしています。
トラック輸送を海上輸送に転換する「モーダルシフト」の一翼を担っており、環境にやさしい物流を行っているのも特徴です。

「未来の船員にメッセージをお願いします。」

自分が何を思って船員を続けようと思うのか、考えた事があります。
現実的に言えば海技免状を持って経験を積む事で、手に職を持ち安定する事や休日・収入面が良い事などがあります。
その他で言えば、自分の乗る大きな船を見て、この船の乗組員なのだという事が誇りに思える事だと思いました。
私が海上技術学校に入学した時、恩師はこの言葉を教えてくれました。
「スマートで、目先が利いて、几帳面、負けじ魂、これぞ船乗り」
これから挑戦される皆様を、応援しています。

鹿児島船舶株式会社
二等機関士
市川 彩葉
国立館山海上技術学校卒

「船員になろうと決めた理由は何ですか。」

私の出身地には海がありません。
海や船に憧れを持てるほどの知識はなく、船員は私にとって想像もできない職業でした。 しかし中学3年生の時、進学先を決めるため母が購入してきた高校案内の本の裏表紙。 そこに大きく映る帆船の写真に私と母の目は釘付けとなり、全く知識のないまま私は 「船員になろう!」と決め、館山海上技術学校への入学を決めました。
そのまま、船の学校に入ったからには船に乗ろうと何の迷いも持たずに現在の会社に入社し現在に至ります。

「船員になって良かったと思うのはどんな時ですか。」

仕事の面では「達成感」の一言です。
クレーンで移動させるほどの大きさ・重量の機械を少しずつ私でも運べるほどの大きさに少しずつ分解し、整備して元通りに組み上げ、異常なく運転できた瞬間は何度同じ作業をしても「無事に終わった!」と嬉しくなります。
私生活では、怪我なく乗船が終わって休暇に入れば、休暇中はゆっくりできる3ヶ月乗船1ヶ月休暇サイクルが主なので、私には合っていると思います。

「あなたの乗っている船はどんな船ですか。」

北海道から九州まで主に自動車を運ぶRORO船です。
船内は立体駐車場のように何層にもなっており、一度に大量の積荷を運ぶことができます。
基本的には朝入港して夕方まで積荷を行い、終了したら出港して次の港を目指す流れとなっており、名古屋を拠点に北に向かう船は4日間1ラウンド、西へ向かう船は7日間 1ラウンドを繰り返します。

「未来の船員にメッセージをお願いします。」

船の仕事は陸上での仕事に比べて、当直などで生活リズムが乱れがちになってしまったり、三食を共にする乗組員との人間関係が濃密であったり、仕事内容が特殊なのでわからない事をインターネットで検索しても出てこないことの方が多く、10 年以上働いていても悩みは尽きません。
ですが、これから先船員を目指す皆様と船の種類・海域・事情は違えど、たくさん悩み、一日・一乗船が無事に終わったと喜べる日を楽しみにしています。

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